〜第5幕 日本1周〜 =第10週=
2004年08月15日 (日)

本当にさわやかな朝を迎える。
空は雲が少なく、気温も高からず低からず。
良い天気になりそうな予感がする。
朝、昨夜に辿り着いた友達と言って良い女性を送り出すと、少し行動を考える。
札幌に向かっても良いし、キャンプ場でのんびりするのも良い。
ただ、キャンプ場はファミリーのキャンパーが多くて居心地が悪い。
昼前になってようやく重くなりかけた腰を上げ、札幌に向かう事にしたのだが、眼前には重く、分厚い雲。
どう見てもあの雲の下は雨だろう。雷光も光っている。
すぐさま行き先を変え、岩見沢へと向かう。
岩見沢の近くには沢山足を運んでは居るものの、今ひとつ街の何処に何があるのかを理解していない。
そんな訳で岩見沢の町をぶらつこうと思ったのだが、札幌方面に掛かっていた、あの分厚い雲がもう其処まで迫ってきている。
古本屋によって1つ文庫本を買い、ダイエーによって食材を数点買い込む。
今にも雨が降り出しそうなので、急いでキャンプ場に戻る事にしたのだが、雨は待ってくれずジーンズと革ジャンを濡らす事になった。

キャンプ場に何とか辿り着いて、急いでテントに潜り込む。
バケツをひっくり返したような雨に祟られ、あわや浸水と言う所まで水が浮いてきていた。
幸いな事に雨足は弱まり、水捌けが追いついて浸水の憂き目には会わなくて済んだ。
2時間ばかり降られたのだが、その後ピタリと雨は止んで、少し日が差すようになる。
テントの外に出てみると、沢山居たファミリーのキャンパーの数は半減して、雨の威力を思い知る。
少しだけ居心地がよくなると、温泉に向かい、今日を振り返ってみた。

行動:北村〜岩見沢市往復

走行距離:62km


2004年08月16日 (月)

目を覚ませばテントを叩く音がする。
聞き間違いは無い。雨がテントを叩いているのだ。
もう一度、不貞寝する。
再度目を覚ましたものの、雨音はいまだする。
忌々しい雨音は昼過ぎまでし、私の予定を全くこなさせてはくれなかった。
とは言え、予定なんて無かったのだが。
昼過ぎから雨は止み、青空が広がるが、今更何もすることは無い。
昼飯を作りに管理棟の前まで行き、そのついでにパソコンの充電を行う。
昼飯を食べ終わり、しばし読書をしてテントに戻ると、今度は温泉へと向かう準備を済ませる。
ここ、北村ふれあい公園キャンプ場は、雨でも何とか暇は潰せる。
温泉を小一時間堪能して、目の前のセイコーマートでアルコールを購入すると、テントに戻り夕飯の準備。
夕飯は昨日買出した食材で間に合う。
夕飯を済ませると、あとはただ寝るだけなのだが、一応、久しぶりにこの後、天気予報を確認しようと思う。

行動:北村ふれあい公園キャンプ場

走行距離:0km


2004年08月17日 (火)

昨夜確認した天気予報では、しばらく天候は良さそうだった。
が、今日の朝の天気はと言うと、薄い雲が空一面を覆い、太陽の姿は確認出来ない。
とは言え、今日の予定は何も無いのだが。
雨のお陰で19日に留萌で行われるライダー祭りまではゆっくりとするだけで。

今、私は、「A.J.クィネル」と言う作家にはまっている。
北海道に来て初めて古本屋で手にした「メッカを撃て」から数えて4冊目となる「パーフェクト・キル」を読み始めたばかりだ。
これは「燃える男」の続編でシリーズ化しているものらしい。
クィネルの作風を簡単に言うと、友情と愛情、そして戦争。
私はこの友情と愛情に惹き付けられたのかも知れない。
今回手にした「パーフェクト・キル」はクィネルの作品の中でも随分と読みやすく、その気になれば1日で読破しかねないものだった。
今日1日で読破するのは勿体無いと感じ、1本の電話を入れる。

電話の後、私は札幌に向かう事にした。
札幌は札幌でもススキノ。早い話が、そう言う事である。
男の誰もが、少なくとも私自身がそうである様に、旅の一時の癒しを求めて其処に向かった。
僅かな時間は癒されはしたが、それが恒久的な癒しとならない事は承知していた。
その後はいやに虚しい時間が流れたが、それはそれで良かったと自分に言い聞かせる。
キャンプ場に戻ると、また本の続きを読み始めた。
意外な事に、もうその本は終盤を迎えてしまって、あと1日で読み終わりそうだ。
早く次の本を入手せねば。

行動:北村〜札幌市往復

走行距離:84km


2004年08月18日 (水)

今日の朝の空は、昨日と同じで薄い雲が空一面を覆っている。
週間天気予報だと、晴れ時々曇り。
その週間天気予報ではこの1週間は大きな崩れはなさそうなのだが、しかし。
台風が近付いていると言う話もある。
台風がもっとも北海道に接近するのは2日後とか。
今日は出来るだけ留萌に近付いておきたい。
とは言え、適当な寝場所を探すのに苦労しそうではある。

北村ふれあい公園キャンプ場を出て、R275を北上する。
前に通った道。
しばらくして雨竜の看板を目にする。
さらにしばらくすると、ひまわりを路傍に確認し始める。
と同時に、町全体がひまわりムードと言ったものに変化する。
その変化は承知の上だった。
今日の道程で唯一楽しみといえるものは、ひまわりが一面に咲く場所にあった。
その場所に向かうべく、アメディオを左に傾けるのだが。

駐車場はすぐにあった。
しかし、ひまわりはと言うと、ほとんどが花を散らしていた。
確かに、見頃は8月中旬までだったが、路傍の、それも飛び飛びに咲くひまわりはしっかりと花をつけていたので、そのひまわり畑には大いに期待したのだが、その期待は儚くも裏切られた形となった。
アメディオから降りもせず、ひまわり畑を後にすると、一応考えていたキャンプ場へと向かう事にする。
そこは留萌から40kmほど東に位置する秩父別のキャンプ場。
到着した時間はまだ昼前だ。

テントの設営を終わると、深川市方面へと向かった。
深川市に入り、スーパーを見て回るも、特に目ぼしいものは無し。
小一時間も居ずにさっさと秩父別のキャンプ場へと戻る。
キャンプ場に戻ったら先ずは温泉。
温泉からあがると、PHSの電波の状況の確認。
残念ながら、ここ、秩父別のキャンプ場は圏外とのはざまらしい。
満足な状況ではない。いや、ほとんど圏外と言って良い。
仕方が無いので町をぶらついて、夕食の買出しを済ませることにする。
すぐに見つけたのが、図書館。しかもネットの環境が整ってある。
もちろん、これを書いているのはその図書館である。
メールの確認は出来ないが。
買出しには歩いて少し時間掛かるがAコープがある。セイコーマートもある。
意外なものがここ、秩父別のキャンプ場近くにそろってある。
さて、明日はライダー祭りの為、留萌へと向かうのだが、秩父別のキャンプ場にはテントは張りっ放しで出かけようと思う。
今回は利用しないと決めていたライダーハウスを利用する羽目になるかも知れんが。

行動:道道6号〜R275〜R233〜秩父別町〜深川市往復

走行距離:93km


2004年08月19日 (木)

目を覚ましたのは、6:00以前だった。
だから良かったのかも知れないが、ここ、秩父別ファミリースポーツセンターにある大きな鐘が6:00になると3分ばかり不規則に鳴る。
昨夜も遅くに鳴っていてかなりうざかったのを覚えている。
さすが、鐘の鳴る町。これだけはこのキャンプ場のマイナスポイントだろう。
体を起こし、コーヒーを淹れると、パンを流し込んで今日の準備に取り掛かる。
今日は留萌でライダー祭りがあるらしいのだ。
とは言え、テントはこのキャンプ場に張ったままにして、寝袋とマット、それと貴重品をアメディオのパニアケースに詰め込む。
調理器具や食材は置いていく事にする。
まだこのキャンプ場に2日ほどはお世話になるだろう。
全ての準備を済ませ、何時になったら出発しようかなと考えている時、事態は急展開を見せた。

ふと、テントの前室でくつろいでいた時、何気なしにインナーテントの上部を見上げた。
インナーテントの上部のポールスリーブに通っているポールが外れているように見えた。
実際は外れていたんではなく、ポールジョイント部の所から亀裂が走り、そこが段差になっていたのだった。
しばらく考えた。
これを見なかった事にするか。
出来る訳が無い。
幸いにも旭川まで40kmほどだったので、朝の早い時間にそこに向かうことにした。
今、旭川の秀岳荘前で開店時間を待っている。
果たして、リペアポールは手に入れられるのだろうか。
でなければ、私は途方に暮れてしまうかも知れない。

秀岳荘の開店と同時に、リペアポールを探している旨を伝えた。
店員サンは在庫はある。と言ったのだが、何処のテントのどんなフレームか、実物を見ないと分からない。と私に言う。
小川の、それも今年出たばかりの新製品、ステイシーのメインポール。
しかし、実物が無い事にはどうしようもないらしい。
店にはステイシーの実物は無い。探してもらったが。
私は考えた。
どれくらい考えたかは、店員サンにお礼を言って、店を出てからアメディオに跨るまで。
大急ぎでアメディオを走らせて、秩父別のキャンプ場に戻る事にした。
キャンプ場に戻り、素早くテントをばらすと、破損しているフレームのみを持って引き返す。
片道40kmと少し。
アメディオの一番上のギアを使う事は、ここしばらく無かった。
しかし、今日はテントを直すだけじゃなく、別の用事がある。
テントを直すなんて、突然発生したイベントに過ぎないので、手っ取り早く片付けてしまいたい。
フレームを持って秀岳荘に辿り着くと、店員サンは訳知り顔で私を見、そして右手に握られているポールを見た。

ポールの破損箇所を調べると、不思議と見つからなかった。
1つずつ調べていくと、なんと、2本のポールにクラックが入っていた。
購入したのは5月だが、使用期間が期間なので、クレームにする事は辞めたのだが、こうなってくると、健全な方と思われるポールも心配じゃないか。
兎に角、今分かっている不具合を直してもらうと、すぐさまキャンプ場へと引き返す。
引き返すスピードも緩めはしなかった。
30分ほどでキャンプ場に辿り着くと、ばらしたままだったテントを素早く設営し、すぐさま留萌へと向かう事にした。
実は朝からルートを検討していて、少し遠回りをして行く予定だった。
それがこんなトラブルに会い、既に120kmほど走ってしまっている以上、最短で行こうかと考えた。
でも時間は、たった今12:00になったばかり。
それが分かったのは、例の鐘がカンカンと鳴り響きだしたから。
私は予定通りのルートを辿る事にした。

遠回りと言っても、20kmほどの遠回り。
走っていない道を走ろうと言う事で、道道を増毛方面に向かう。

道道94号 往来する車も少なく、快適に飛ばせる道。

海岸線までは快適に飛ばせる道。
土色で鈍い色の海が見え出すと、もう増毛に辿り着いたんだな。と、感慨深くもならなかったんだが。
海岸線に出て右手に折れると、ほどなくして留萌へと入る。
最初に向かったのは留萌駅。
その近くの観光案内所でライダー祭りの事を聞いてみた。
するとその返事は、分からないと言うものだった。
「多分、ライダーハウスでやる祭りなんじゃない?」
後の答えはそうだった。
お礼を言って案内書を離れると、すぐ近くのライダーハウスへと向かう。
路肩にアメディオを停め、ライダーハウスに近付くと、「泊まりですか」と尋ねられた。
彼の後ろにある張り紙に私は注目した。
張り紙にはライダー祭りの事が書かれていて、全ての事を把握した。
彼は私の返事を待っている。

「まだ空いていますか?」
「今はまだ空いていますけれど、今日はライダー祭りなので一杯になると思います。布団も使えませんし、雑魚寝になりますよ」
まあ、寝袋は持ってきているので、その心配は無いのだが。
「少し考えます」
そう言って、今の所、泊まる事は保留にした。
保留にしたには色々と訳があって、踏み出すのに少しばかり勇気が必要だった。
誰か後押しをしてくれるものは居ないのだろうか?

1本の電話の後、ライダーハウスに泊まる事にする。
祭りは18:00からとなっていて、それまでは時間がある。
余裕のある時間に町をぶらついて、銭湯に行って、そしてライダーハウスへと戻る。
間もなく祭りは始まる。飲み放題、食べ放題。
飲み物はビールと多少のソフトドリンク。食べ物はカニにジンギスカンにホタテに鮭に数の子、たらこ、子持ち昆布などなど。
祭りが終わる頃には、不覚にも出来上がってしまって、いくつかの失敗を残してしまった。
他人には、それが失敗とは映らない失敗なのだが。
祭りの後、近くのキャンプ場に酔っ払いの仲間を送り届ける。
送り届けた後、ライダーハウスに戻るのだが、辺りが暗かった所為もあり迷ってしまった。
門限もあったのでかなり焦っていた。
止む無く走っていた車を停めて、留萌駅の場所を尋ねる。
大きく行き過ぎていていたのだが、車の方のご好意でライダーハウスまで送ってもらえる事になった。
走った所為もあり、寝付くには時間が掛かってしまった。

行動:R233〜日の出農免道路〜道道281号〜道道98号〜道道90号(まで秩父別町〜旭川市2往復)〜R233〜道道682号〜道道94号〜R231

走行距離:218km


2004年08月20日 (金)

外を眺めると雨が降っている。
台風は朝方、北海道に近付いているらしい。
のだが、雨の降りようと言えば穏やかなもの。
秩父別のキャンプ場に戻ろうかとも思ったのだが、夕刻から天候が回復するらしいので、明日移動しても差し支えは無いだろう。
着替えは全部、キャンプ場に置いてしまっているのだが。

台風の影響は雨だけだった。
折角、旭川を2往復もしてポールを直したのも風の影響を考えたからなのに。
ま、備えあれば憂いなし。と言った所か。いずれ直さなくてはならなかっただろうし。
雨は夕刻に予報通り上がり、青空も広がり始める。
夜になると星も出てくる始末。
明日は良い天気だろう。予報もそう伝えている。

行動:みつばちハウスARF

走行距離:0km


2004年08月21日 (土)

窓の外は青空が広がっている。
天気は予報通りと言う訳だ。
さて、今日の行動なのだが、単に秩父別のキャンプ場に戻るだけなのだが。
その後は温泉に入って、図書館に直行のコースか?

1時間足らずでキャンプ場にたどり着く。
テントは異常無しに見えたのだが、ゴミが近くに放置してある。
不届きな奴が居るなと、そのゴミを拾い上げようとした所、中身はなんと私の食材である米とケチャップだった。
中身は無事で何とか食べられそうなのだが、何故、こんな所に放置してあるんだ?
すぐにテントの中に入ってみた。
見渡してみて無くなっている物がある。
それは米とは別の袋に入れてあった食材で、パンとレトルトの牛丼。それに、袋の中に入れておいたシェラカップ。
他の金目のものは無くなっていない事から、カラスかその他の動物の仕業だろう。
しかし、その荒された跡は何処にも無い。
食材は良いんだが、シェラカップが無くなったのは少し痛い。

朝飯代わりにと思っていたパンが無くなっていたので、近くのセイコーマートまで買い物に行く。
カップラーメンとパンを購入してテントに戻り、お湯を沸かしてコーヒーを淹れ、そしてカップラーメンにもお湯を注ぐ。
簡単なブランチを済ませると、温泉へと向かう。
傘を手に持って。
と言うのも、天気予報はころころと変わり、昨日の夕方の時点と今日の朝の時点では少し様子が違っていた。
どうも昼過ぎから雨が降るらしい。
今の空は青空なのだが、遠くの方から重く、鉛色をした雲がやってきている。
雨が降り出したのは温泉を堪能している時で、露天風呂に向かった時に空は雲に覆われてしまっていて、小雨が降り始めていた。
温泉から上がり、休憩室で雨が小降りになるのを待ってから、図書館へと出向く。
それにしても傘を持ってきていて良かった。

行動:R233

走行距離:39km
週間走行距離 496km
総走行距離 5252km
給油 12.8L(222.0km) 計259.3L(4766.9km)
12.2L(229.9km) 計271.5L(4996.8km)
13.3L(251.1km) 計284.8L(5247.9km)
諸経費 ガソリン代:=1536+1485+1582=4603円
温泉代:400×2+500×2+370=2170円
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