〜第5幕 日本1周〜 =第12週=
2004年08月29日 (日)

先日購入した100円ショップのラジオが非常に役立っている。
今朝もオリンピックの情報と、それと肝心な天気予報の確認を済ませる。
今日の北海道も全般的に悪い天気ではなさそうだ。
ただ、近付いてくる大型で非常に強い台風16号が気になると言えば、気になる。
今日はここ、みどりの村森林公園から撤収して、少しだけ南下しようと思う。
そこに辿り着けば、しばらくは動かないだろう。
2週間ほど。
電波の状況も悪いだろう。
と言うか、去年は全く入らなかったし、何処かへ行くついでの更新となるだろう。

薄曇りの中を出発する。
今日は単なる移動になりそうだったので、少し寄り道をして、オンネトーへと行ってみるつもりだ。
R240からR241を足寄方面へと走り、そして道道949号へと入る。
空はいまだ薄い雲に覆われていて、本当にこれから回復するのだろうか、いささか不安にもなる。
オンネトーに辿り着くも、このはっきりとしない空の為、風景は今ひとつのように感じる。

オンネトーから見た雌阿寒岳と阿寒富士。


道道949号 向こうには雌阿寒岳が見える、のだが。

そして、リアタイヤ。
センターのパターンは消失して、何か違うゴム質がパターンの奥に見えている。
これはいよいよ以って、やばくなって来た。
すぐさま踵を返し、今来た道を引き返す。そのスピードは明らかに今までと違い、のろいものだった。
今度はR241を阿寒方面へ。
阿寒湖畔のアイヌコタンへと寄ってみたが、何か馴染めず、ここもすぐさま引き返す事になる。
となると、後はキャンプ場をひたすら目指すだけだ。

リアタイヤを温存して。と言う走りは、ビッグバイクの利点を全て損なうような気がする。
それでも仕方なしにのろのろと歩を進める。
R240を南下して阿寒の市街地方面へ進み、そしてマップルでは色付けされていない、とてもローカルな道へと入る。
これが1番の近道に思えた。
そのローカルな道は路面の荒れが少々気になる程度で、充分使える道だった。
R274に上手い具合に抜けると、阿寒の山々が正面に迫る。
ふと、そこで写真撮影の為、アメディオを路肩に寄せると、対向して来た車がこちらに寄ってくる。

R274 遠く雌阿寒岳を眺める。

道でも訊かれるのかな?しかし、向こうは普通のトラックだし。
トラックの窓を開けておじさんが言う。
「何処まで行くんだい?良かったら道を教えてあげるよ」
目的地はもう目と鼻の先の鶴居村だった。
「リオデジャネイロまで行くんですが」
とでも応えれば良かったのだろうか?
素直に
「すぐそこの鶴居村までなんですけど」
そう応えると、おじさんは
「じゃあ、このまま真っ直ぐだね」
と言い残して走り去った。
こんなローカルな、迷いこんだとしか思えない道を走っていた所為だろうな。
すぐさまキャンプ場に辿り着くと、テントの設営を済ませ、買い出しに行ってビールを買って、読みかけの本を読んで時間を潰す。
夕刻近くになると、晩飯の準備だけ済ませて、温泉に向かう。
温泉から上がって、キャンプ場でのんびりしていると、どこか、つい最近見たような顔が沢山集まってきた。
今夜は少し長くなりそうだ。

行動:美幌町内〜R240〜R241〜道道949号〜折り返し〜道道949号〜R241〜R240〜阿寒町内〜R274〜道道1093号

走行距離:131km


2004年08月30日 (月)

カラスの鳴き声と、雨音。そいつで目を覚ますと言った、最悪に近い朝を迎える。
ラジオを手に取り、いつもの様にNHKにチューニングを合わせ、ニュースに耳を傾ける。
どうやらオリンピックは無事、閉会式を迎えたようだ。
そして肝心の天気予報。
大型で非常に強い勢力を持った台風16号は順調に北海道に向かって進んでいるらしい。
まあ、気まぐれな台風の事なので、何処かで気を変えてもらいたいものだ。
大急ぎで東の方へ行くとか、西に行って消えてしまうとか。
ラジオの電源を切り、雨音を聞く。
どうやら今日は、このままキャンプ場で過ごすんだろうな。
まあ、昨日からその予定だったんだが。

1日中、降ったり止んだりの天候だった。
周りの沢山のキャンパーが去っていく中、台風をここでやり過ごそうと言う人達と過ごす。
そういう仲間がいるだけで、幾分か不安が取り除かれる。
特に動く事も無く、のんびりと台風の情報を得つつ、せまり来る台風を一喜一憂しながら見守る事にする。
どうやら台風のヤツはさほど気まぐれではなく、きっちりと予報円の真ん中を進んでいるらしい。
腹が立つことに。

行動:鶴居村民広場キャンプ場

走行距離:0km


2004年08月31日 (火)

雨音は大した事は無かった。カラスの鳴き声も昨日ほどではなく、ごく静かな朝を迎える。
ひょっとして台風はその進路を変え、北海道から遠ざかってくれたかも知れない。
ラジオをつけ、その情報に耳を傾けると、そう言った考えは物の見事に吹っ飛ばされる。
順調に北海道へと向かっている様だ。
微かな希望は、道東への影響はその中でも少な目と言う事くらい。

台風の進路予想は最悪だった。
予報円の東側を通り、こちらに向かっている様だ。
勢力を弱めつつあるとは言え、かなりの暴風が吹いている。
その威力を感じ取り始めたのは、丁度午後になったばかりから。
今まで、しとしとと降っていただけの雨は横殴りになり、雨粒も大きくなる。
キャンプ場の仲間と言えば、楽しそうにしているのだが、私は不安でたまらない。
やがて風はタープを引き剥がしにかかる。
タープのポールを1段低くし、張り綱を強めに張る。
そして我々は、レインスーツを着込んでタープの下にいると言う奇妙な光景に変わる。
しかも焼肉をこれから始めようとして。

強風にかき消されつつも、笑い声はキャンプ場の、とりわけ我々のタープの周りでしている。
妙に気分が高揚するのは、この非常事態を安全にやり過ごせるかどうかと言う、微妙なドキドキ感からかも知れない。
丁度ジェットコースターを楽しむ気分の様に。
焼肉を催すと言う、暴挙にも似た行為が一層、そう言った気分を盛り上げたのかも知れない。
アルコールが回り始め、強風の恐怖感も薄らいできた頃、眠気に勝てず、テントに潜り込む。
次に目を覚ました時には不思議と、雨風共に感じ取れなかった。
ラジオを取って、電源を入れる。
どうやら台風はオホーツク海に抜けて、一難去った様だ。
タープは元通りにされていて、またその下でアルコールを飲む。
今度はレインスーツ無しでだ。

行動:鶴居村民広場キャンプ場

走行距離:0km


2004年09月01日 (水)

昨夜、額をブヨに刺された様だ。
そいつが大きく腫れ、左目に少しかかってしまって、目を開け辛い。
多分、酷い表情になっているだろう。
ラジオをつけ、天気予報を聞く。
台風の情報はいまだあるが、もう低気圧に変わってしまっていて、それに多少の注意が必要な程度だった。
テントの中が明るくなりだすと、読みかけの本を少しだけ読んで、今日の行動を考える。
とは言え、今日もアメディオに乗る事は無いだろう。
午前中から温泉に向かってゆっくりと過ごすつもりだが。

日中は、ここ最近の天気の中で1、2を争うものだった。
こんな天気に乗らない事を決めてしまうなんて。
摩周湖、屈斜路湖を周った時は、とても恵まれた天気とは言えなかった。
ここ、鶴居村からはそんな大した距離はない。
正直、タイヤがあんな状態でなければ、確実にそこに向かっていただろう。
しかし、それが出来ないほどの状態なのだ。
明日には釧路市に向かい、明後日には根室市。
これだけで2〜300kmになってしまうんじゃないだろうか。
今の状態のタイヤで走行出来る距離は、良くて数100km。
ひょっとして、この遠征で無くなってしまう可能性もある。
そんな事を考えながら、予定通り昼過ぎまでキャンプ場で過ごし、そして予定通り温泉に向かう。

小1時間ばかり温泉を堪能し、休憩室でさらに3時間。
完全に午後の暇な時間は潰せた。
それにしても良い天気だ。気温もそこそこに高い。
明日もこんな調子で晴れてくれたら、少しだけ走る気にもなるかも知れない。

行動:鶴居村民広場キャンプ場

走行距離:0km


2004年09月02日 (木)

カラスのざわめきで目を覚ます。今日はやけにうるさく鳴いていやがる。
悪態をつきながらラジオに手を伸ばし、天気予報が流れないかと耳を澄ます。
今日は久々にアメディオに跨ろうかと思って。
天気予報が流れ始めると、北海道の、それも道東の情報を聞き逃さないようにする。
嬉しい事に、道東の天気は良好な様だ。

昼前までキャンプ場で過ごしたんだが、天気予報とは裏腹に、空にかかる薄い雲は晴れず、気温も上がらない。
しかし、出ると決めた以上、無理にでも出かける事にする。
まあ、洗濯の為なんだが。
釧路市内に向かい、教えてもらったコインランドリーを探し当て、それからラーメンでも食べようと思う。
天気は一向に回復の兆しを見せないけれど。

結局、ラーメンは食べずに買い出しのみの行動となる。
その後はただキャンプ場に戻って、夕食の準備をし、温泉に入って、そして少し長めの夕食の時間を過ごすだけだった。
明日は移動日と決めてある。

行動:鶴居村〜釧路市往復

走行距離:74km


2004年09月03日 (金)

カラスのざわめきが日に日に強くなりだす。
そいつを黙らす為に、オート9を度々持ち出すが、カラスは賢くなってきて、その姿を見ると逃げ出すようになっている。
まあ、それで弾を使わずにしばらく静かになるのだが。
そして、今日は朝から非常に暑い。
そう言う表現をしても差し支えないほどの暑さだ。
テントを撤収し終わる頃にはじっとりと汗をかく。
そう、今日はこのキャンプ場を撤収して、霧多布の方へと移動する。
色んな祭りに参加する為だ。

釧路市内で昨日食べられなかったラーメンを食べる。
それだけでも意味のある1日だったが、さらに先日キツネに持って行かれたままのシェラカップを購入する。今度のはステンレス製の物だが。
釧路の街で3時間ばかり過ごし、仲間と霧多布のキャンプ場を目指す。
既に日はかなり傾いていて、道の駅に1つ寄っただけでキャンプ場に辿り着く。
風の強い所で何とかテントを設営し終わると、買い出しの為、浜中の街に出かける。
そこでアルコールと夕食にするインスタントの焼きそばを購入するとキャンプ場に戻り、前夜祭となる長い夜を過ごす。

行動:道道53号〜釧路市内〜R44〜道道599号〜道道808号〜浜中町内

走行距離:115km


2004年09月04日 (土)

うみねこの鳴き声が聞こえ出すと、辺りはほんのりと明るくなり、さらに小1時間待つとテントの中が暑くなりだす。
昨夜吹いていた風はすっかりと止んで、今日も暑くなりそうな気がする。
それは祭の熱さも手伝うかも知れない。
楽しい気分で朝を迎えられたと言う訳だ。
朝食を食べ、パラパラとキャンプ場の仲間が出発する。
それを追いかける様に出発して、道道からR44に入ると、ひたすら根室市を目指す。
今日は根室のかに祭り。
それに参加する。

祭り会場でほっき貝の刺身を食べ、のんびりと花咲ガニの早食い競争が始まるのを待つ。
私は受付で抽選に漏れ、参加できないが。
それでもその様子を眺めているのは面白かった。
花咲ガニの早食い競走が終わると、すぐに踵を返し、キャンプ場へと引き返す。
来た道とは違い、道道142号を西へと走る。
往来の少ない、快適な道。
ただ、所々でT字路が現れ、そいつを折れなければならないと言うのが、気をつけるポイント。
やがて太平洋を眺めだすと、気分が高揚する。

道道142号 霧多布岬を遠望しながら走る。

買い出しを済ませキャンプ場に辿り着くと、すぐさま温泉に向かい、溜まった垢を流す。
その後、かに祭りで獲得した花咲ガニをご馳走してもらう事になった。

行動:浜中町内〜道道123号〜R44〜根室市内〜道道142号〜道道123号〜浜中町内

走行距離:141km
週間走行距離 461km
総走行距離 6854km
給油 11.9L(225.0km) 計354.0L(6563.8km)
11.7L(218.3km) 計365.7L(6782.1km)
諸経費 ガソリン代:=1502+1544=3046円
温泉代:500×3+380=1880円
Route-D > 第10章 > 第13週
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