〜第5幕 日本1周〜 =第16週=
2004年09月26日 (日)

昨日修理したタイヤがどうも不安だった。
念の為、石鹸水を修理箇所に塗ってみると、物の見事に泡が発生してきた。
早朝と言う事にもかかわらず、不安を取り除いておきたかったので、修理に取り掛かる事にした。
昨日の失敗は繰り返さない様に。
タイヤから全ての空気を抜いて、ゴム糊もケチらずに修理する。
要領を得ていたので昨日の作業より随分と早く完了したが、空気を入れるのに一苦労する。
なんせ、自転車用の空気入れでシュコシュコと入れているのだから。
最後に空気漏れのチェックをし、空気漏れが無い事を確認すると、取り敢えずは一安心するが、果たしてこのタイヤで札幌まで持ち堪えられるだろうか。
些細な事でもパンクの憂き目に遭いそうだ。

リアタイヤのパンク修理状況と、残りミゾ。
かなり危険だと思われ。


昨日で最後と決めていた図書館通い。
今日もそこへと通ってしまった。
天気は申し分なく、絶好とまでは行かないが、ツーリング日和なのに。
と言うのも、明日を移動日にしていて、今日はオートバイを借りて摩周岳でも登ってと言う、その思惑が見事に外れてしまったからだった。
仕方なく時間を潰せると言ったら、そこしかない。
DVDを1本観賞して、インターネットをチェックして、それから数冊、漫画を読みふける。
日が傾いた所でキャンプ場へと戻り、本当にこの夜を最後にしようと心に決める。
明日の天気が崩れていなければ。

行動:鶴居村民広場キャンプ場

走行距離:0km


2004年09月27日 (月)

今日はここ、鶴居村民広場キャンプ場から撤収し、札幌近郊へと向かう予定。
心配していた天候は、取り越し苦労をあざ笑うかのような快晴。
そんな訳で、予定通りの行動を取れそうだ。
朝食の前にテントの撤収を済ませ、それからゆっくりと朝食を食べる事にする。
実は昨日、同じ札幌方面へと向かうキャンプ場の仲間がいて、出発時刻を10:00にして欲しいと告げる。
今日のキャンプ予定地には、明るい内に辿り着いておきたいからだ。
彼女は札幌の友達の所へと泊まるらしい。
朝食を食べ終わり、全ての撤収を済ませると、時間までのんびりと過ごす。

すっかり秋めいてきた鶴居村民広場キャンプ場。

約束の10:00が近付いて、彼女の撤収の進捗を聞くと、まだ1時間は掛かるらしい。
そんな進捗具合では困ると私は彼女に告げ、予定通りキャンプ場へと向かおうとしたのだが、彼女に呼び止められて、友達の家に泊まれるかどうか分かるまで待ってくれと言う。
友達の家に、私も泊まれるか相談してくれているらしい。
それが分かったのは、出発の意思を固めた頃だった。
今晩はその友達の家にお世話になる事にする。しかし、出発は今からだ。
と彼女に告げ、先にキャンプ場を出ることにした。
キャンプ場の仲間から見送られると、なんだか寂しい気分になる。
次に会えると機会は来年。もしこの様な旅をしていればと言う事になってしまう。
どうも今回のこの旅で仲間となった方達は、私の友達以上の関係になってしまった。
それだけ濃く、長い時間を過ごしてしまった。

道道を釧路方面に向かい、釧路空港のそばを通ってR38へと出る。
ここからはひたすら帯広を目指すだけ。
R38に出ると路肩には沢山の人々が出て、交通安全の旗を振っている。
私はその中の一団に景気良く旗を振られ、私もお返しに手を上げながらそこを通り過ぎた。
それにしてもこのR38の流れは遅く、帯広の街を抜けるまでは辛抱強く走らなければならなかった。
とは言え、タイヤもかなり心配だし、この流れはある意味リミッターの役目を果たしていた。

清水町から石勝樹海ロードに入っても流れの悪さは変わらず、日高を越えてからようやく気持ちよく流れ出す。
西日が強く、サングラス無しでは思うように走れないが。
この頃からタイヤの事は忘れ、ひたすら早く札幌に辿り着く事だけを考えた。
札幌市外に入ると流れは悪くなりだしたが、目的地まではまだ流れていて、無事、タイヤ屋まで辿り着く。
注文しておかなければ在庫無しの状態だったパイロットロード。
早速取り付けてもらって、後は彼女からの連絡待ち。
さてさて、どんな夜になるのだろうか。

タイヤ交換が済むと、目の前のコンビニで缶コーヒーを購入して、更新作業をする。
更新作業を素早くしようと誤字脱字、表現のおかしいものが目立つ。
それは本編で修正する事にして。
更新作業の最中に、彼女もタイヤ交換を済ませてから目の前に現れた。
合流出来て一安心と言った所か。
それから彼女の友人宅まで辿り着くと、風呂と食事、それに寝場所の提供をありがたく受ける事になった。

行動:道道53号〜道道666号〜道道952号〜道道65号〜R38号〜R274号〜札幌市内

走行距離:346km


2004年09月28日 (火)

今日はもう1泊、彼女の友人宅にお世話になることにして、札幌を楽しんでみたい。
朝食を頂いてから予定を考えていると、昼食はスープカレーを御一緒する事になった。
なので、午前中に出来る事を考えると、何件かの店に寄る事だけだった。
9:00過ぎに出発して、10:00前には札幌の中心部へと辿り着く。
適当な所にアメディオを停め、歩いて目的の店を探す。
30分ほど探し回るもなかなか見つける事が出来ず、色んな人に尋ねる事になるのだが、最初の数人は全く聞いた事が無いと言う。
まあ、ミリタリーショップだから無理もないか。
駐車場の管理をしている人に尋ねて、ようやく店の場所を見つけ出す事が出来たが、その店はどうも定休日らしく、無駄足となった。
次に秀岳荘に向かい、ぶらぶらとキャンプ用品を眺めてみるが、特に購入するものも見当たらず、友人宅へと引き返す事にする。

昼過ぎにスープカレーの店を目指して車で出発する。
最初の辿り着いた店は長期の休暇中だった。
さらに次の店は定休日と、やたらと休暇の目立つ火曜日だった。
ようやく落ち着ける店を探し当て、予定通りスープカレーを楽しんでから、また友人宅へと引き返す。
夜の食事まではゆっくりと休んで過ごし、時間が来れば、札幌の夜の街に繰り出して行く。
久しぶりに歓楽街の雰囲気を味わいつつ、酔いは回っていくのだった。

行動:札幌市内

走行距離:24km


2004年09月29日 (水)

実は今日でこの旅を終わらせようと思っていた。
イヤ、実際には道南、とりわけ函館を周ってから終わらせようと思っていた。
しかし、私の心の奥底に何かが燻っていて、終わらせるのを何とかしたいと思ってもいた。
運良く、と言うか悪いと言うか、台風21号が接近している。
私の思っていた予定では、函館の観光をして、そのまま苫小牧発敦賀行きの便で帰ろうと思っていた。
しかし台風がフェリーと重なるではないか。
その様なこじつけとも言える理由を付けて、もうしばらく北海道を楽しみたいと思う。
とは言え、1週間ばかりの先延ばしではあるが。

友人の友人宅、イヤ、もう私も友人と言って差支えが無いだろう宅を出発して、いつもの北村へと向かう。
出発時間がやや遅かった所為もあるが、札幌からそう遠くに離れたくは無かった。
とは言え、明日には恐らく鶴居村のキャンプ場に辿り着いているだろう。
そこでやり残した事をやり遂げる為に。
昼前には北村ふれあい公園キャンプ場に辿り着いて、テントの設営を済ませる。
昼過ぎに温泉へと向かい、その後で目の前のセイコーマートで買い物を済ませて、明日に備える事にする。
調理器具は出さずに、テントと就寝用具だけを広げた格好。
明日の撤収には時間を取られる事は無いだろう。

行動:札幌市内〜R231〜R337〜R275〜道道81号〜道道139号

走行距離:46km


2004年09月30日 (木)

目を覚ますとテントを叩く雨音がする。
撤収を考えていたのだが、それは明日以降とする事にする。
このキャンプ場を気に入っているのもあるが、天候が回復すれば札幌市内へと行って、先日定休日だったミリタリーショップに行きたいと思う。
それにキャンプ用品の買い出し。
まだ少々旅を続ける事になったのだから。
あくまで天候が回復して、アメディオに跨る気が起きればの話だが。

天気予報では、札幌地方は昼から急速に回復するらしい。
その予報を信じ、札幌へと向かう事にする。
空は微妙だったが、雨を降らすまでには至らない。
札幌に辿り着くと、先ずはミリタリーショップへと足を運ぶ。
ミリタリーショップと言うか、ミリタリーファッションの店だった。
目的がそれだったので、問題は無いが。
そして、野暮用を済ませ、キャンプ用品を買いに秀岳荘へ。
そこでホワイトガソリンを購入してキャンプ場へと戻る。
空は急速に回復と言う訳にも行っておらず、朝から変わりは無かった。
明日こそここを撤収して、また鶴居へと向かう事になるだろう。

行動:北村〜札幌市往復

走行距離:87km


2004年10月01日 (金)

朝早く目を覚ます。
それは通常の朝早くと言う訳ではなく、まだ日が変わったばかりの時間だった。
なかなか眠りに就く事ができず、そのまま日が昇るのを迎える事になる。
素早く撤収を終えると、コンビニで朝食を食べる。
甘い紅茶に甘いパンと言う、やや胸焼けしそうな食べあわせを食べ終えると、やっぱり少し胸焼け気味になった。
まだ街が目を覚ます前に出発する。
天気は良い。
富良野方面に向かってから、帯広方面に進路を変え、更に本別方面へと進路を変え、そこから釧路方面に向かうつもりだ。

R452 辺りの山々は紅葉が始まりつつある。

富良野を過ぎ、狩勝峠に差し掛かるまではすこぶる天気は良い。
辺りはすっかりと秋模様。と言うか、そろそろ冬を感じる。
狩勝峠はいつもの様に霧が立ち込めているようだった。
やがて狩勝峠に差し掛かると、霧は無く、代わりに分厚い雲が空を覆い始める。
期待した十勝平野の展望は望めないまま。
分厚い雲は東の空全体を覆い、この先の天気に不安が残る。
そしてもうひとつの不安が私の心の中を支配し始める。

R38狩勝峠 天気はにわかに悪くなりだす。

それはアメディオのタンクの中に、ガソリンが残り少ないと言う事だった。
地図を眺め、当初予定していた屈足方面への進路を変えて、音更方面へと向かう。
しかし、選択したのは大きな国道ではなく、裏道要素の強い道道だった。
ガソリン残量警告等が灯ってから大体80km。
それがアメディオのリザーブタンクの大きさだった。
既に70km近く走ってもスタンドは見当たらない。
2〜3km先の国道まで辿り着けば何とかなる。だから安心といえば安心だった。
燃費が異常に悪化さえしていなければ。
国道に辿り着き、すぐにあったスタンドで給油を済ませる。
給油量は16.8L程。タンクの大きさが18.0Lと考えれば、かなり危機的状況だったことを示している。

ガソリンの心配が無くなったのと時を同じくして、天気の心配も薄れつつあった。
東の空に分厚く掛かっていた雲は薄くなり、青い空も見えるようになる。
予定通りのコースに戻り、本別に向かい、そこから釧勝峠を越え、かなりのハイペースで白糠へと抜ける。

道道31号 徐々に天候が回復しだす。


R392釧勝峠 ハイペースで駆け抜けられる、高速ワインディング。
ただ、路面状況には気を付けたい。


R38を少し東に走り、釧路空港へと続く道に入る。
この道は釧路市内をパスする、鶴居への近道。
程なくして、何度も通った道道に入り、しばらくすると、茶色い色の目立った釧路湿原が現れる。
今日は比較的、釧路湿原の展望が利く日だ。
途中、セイコーマートに立ち寄り、今晩と、明日の朝食程度の買い出しを済ませると、キャンプ場を目指した。
数日しか留守にしなかったにもかかわらず、キャンプ場の様子は寂しいものに変わっている。
テントの設営を済ませると、温泉に向かい、今日の汗を流す。
帰りにビールでもと、Aコープに立ち寄るが、棚卸の為休業とか書いてある。
セイコーマートで買い出しをしていて助かった。

行動:道道6号〜岩見沢市内〜R12〜道道116号〜R452〜道道135号〜R38〜道道75号〜R241〜道道31号〜R242〜R392〜R38〜道道65号〜道道952号〜道道666号〜道道53号

走行距離:364km


2004年10月02日 (土)

朝から分厚い雲が空一面を覆っていた。
先日の天気予報では今日は崩れると言う予報だった。
朝食を食べながら空を眺めている。
微かにだが、西の空と、北の空に雲の切れ間が見える。
その微かな雲の切れ間に希望を見出し、テントに戻って着替えを済ませる。

キャンプ場を出ると、徐々にだが天候が回復してくるのが分かる。
それに気分を良くして、アクセルを握る右手にも力が入る。
弟子屈の街を抜け、摩周湖へと続く道道へと入る。
この辺りの雰囲気も、秋の気配を通り越そうと、木々が葉を散らし始めている。
道道が高度を増すにつれ、回復し始めていた空から霧が降りてくるような感じになる。
やがて霧は視界を奪い始める。
少し嫌な雰囲気を感じながら、摩周湖に辿り着くと、あの有名な霧の摩周湖がそこに佇んでいた。

霧の摩周湖。

まあ、ここに来た目的は摩周湖ではない。
そこへと続くワインディングにある。

摩周湖を離れ、道道を川湯方面へと下りる。
小さいRが奥深くまで続くワインディング。路面は決して良好とはいえないが、北海道のワインディングの中では1番のテクニカルワインディングと言って良いだろう。

道道52号 先ずは下りから。

道が真っ直ぐに変わり始めるとUターンをして、今度は登りを楽しむ。
登りの方が緊張感が取れ、スムーズにコーナーをクリアしていける。
やがて道が下りに変わり、それと時を同じくして視界が開け始める。
弟子屈の街を眼下に眺め、秋の気配の濃いワインディングを下っていく。

道道52号 来た道を戻ってくると、眼下に弟子屈の街が。

この道道は川湯方面から弟子屈方面に抜ける方が、道、景色共に良いと思う。
弟子屈の街に辿り着くと、天候はまた怪しくなっているのだった。

R243を別海方面へと向かい、遠回りをして釧路へと向かう。
と言うのも、まだまだ走っていない道が、ここ北海道には多過ぎる。
R243からR272へと乗り継いで、釧路方面へ。
このR272こそがまだ走っていない道だった。
高規格道路を思わせるR272は南下するに従い、その様子を変えて行く。
秋を色濃く映した小高い丘を縫って走る快走路。北海道には珍しいタイプの道。
何処か九州の阿蘇地方を思わせる風景でもある。

R272 九州の阿蘇地方を髣髴させる道。

やがてR44に突き当たると、それを西へと折れ、釧路市内で買い出しと、それと洗濯を済ませる。
心配した天候は急速に回復してきて、すっかり雨の心配はしなくて良くなった。

釧路市内を離れる頃、灰色の分厚い雲が空を覆い始め、再び天候は変わり始める。
この辺りの天候は全く油断がならず、予断を許すことが出来ない。
キャンプ場までは何とか雨に遭わずに済んだが、そこからまた天候が回復し始める。
温泉に入り、酒を飲みながら夕食を作る。
明日はまた祭りがある。
その事を考えると、楽しい夕食の時間が明日からしばらく続く事だろう。

行動:道道53号〜R274〜道道53号〜弟子屈町内〜道道52号〜折り返し〜道道52号〜R243〜R272〜R44〜釧路市内〜道道53号

走行距離:216km
週間走行距離 1083km
総走行距離 8316km
給油 11.0L(197.9km) 計399.6L(7395.7km)
14.0L(248.1km) 計413.6L(7643.8km)
16.8L(291.1km) 計430.4L(7934.9km)
12.6L(243.6km) 計443.0L(8178.5km)
諸経費 ガソリン代:=1441+1751+2153+1630=6975円
温泉代:400+380×2=1160円
タイヤ交換:リアのみ24885円
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